今回の記事ではASMRに使用されるバイノーラルマイクの特徴を紹介します!
・ASMRの違いについて
・バイノーラル録音に使われるマイクについて知りたい
・オススメのASMRマイクとその違いについて知りたい
そんな方にオススメの記事です!

動画の視聴とチャンネル登録は コチラ から!
バイノーラルとは
巷で度々耳にするこの「バイノーラル」という単語、そもそもはどういう意味なのでしょうか。 代表的な解説と定義をまとめてみます。
今3D映像が注目されていますが、バイノーラル・サウンドはいわば音の3Dです。
バイノーラル録音は、人間の鼓膜に近いところにマイクを配置して録音し、音の再生はヘッドホンで行います。
まるでそこの現場にいるような、臨場感の高い音を聴くことができます。※Roland公式ページより引用(https://blog.roland.jp/info/binaural/)
これらの音波をすべてそのまま記録したものを左右の耳にステレオ・ヘッドフォンで聞けば、録音時と同じ音場を感じられるというのがバイノーラル録音の原理である ※wikipediaより引用
そのために、Free Spaceシリーズには、実際の人の耳から型取りしたシリコン製の疑似耳と、頭を模したCD大の円盤が付いています。
また、両耳の間隔は人の頭の平均幅になっています ※3Dio公式ページより引用(https://mimimic.com/)
普段人間の耳で聞いている感覚と限りなく近い環境下で収録した音声を、同じように左右のヘッドホンやイヤホンで聞くことによって、実体験しているような感覚を得られるというのが概ねの定義のようですね。
この『バイノーラル』という単語、近年良く聞かれるようになった言葉ではあるものの、単語そのものは数年前から存在してました。
近年のASMRブームと共に、相乗効果的にポピュラーになった言葉と思われます。
ステレオ録音との区別
バイノーラル録音はステレオ録音の一種とされている為、ステレオ録音の定義の中に内包されます。
通常のステレオ録音はスピーカーで再生されることを目的としている反面、バイノーラル録音はイヤホンやヘッドホンで聞かれることを想定され、音の距離感や定位感も生身の人間が感じられるものと限りなく近くなっています。
また、後に紹介する専用のバイノーラルマイクには、人間の耳構造を真似たパーツを取り入れることで、さらにリアルな録音が出来るという点も一般的なステレオ録音と区別される点です。
ASMRとの区別
昨今の配信などでもよく目にするASMR(エーエスエムアール)という言葉、本記事で紹介するバイノーラルと非常に近しい単語ですが、それぞれの言葉の差す意味は実は全く違います。
前述したように録音形式の一つであるバイノーラルに対し、ASMRは聴覚や視覚によって心地よさを誘発する感覚として定義され、いわゆる感覚的な事を指す単語です。
ASMRの配信は、リアルyoutuberやVtuberを問わず、ジェルボールなどの>道具を使ったものや、認知シャッフル睡眠法、タレント配信者による寝かしつけや耳かき配信など、おおよそ眠りやリラクゼーションのジャンルと親和性が高いと言えそうです。
バイノーラル録音に必要な物
・オーディオインターフェイス
・レコーダー(DAW等の音声/動画編集ソフト含む)
最低限用意するもの自体は非常にシンプルです。
その他には、マイクなどの>音響機器の取り扱い方などを予習しておくといいと思います。
特に本項で扱うマイクは、収音性に優れたデリケートなモデルばかりなので、高額なものを買ってもアッという間に壊してしまっては大損ですからね。
さらに、外部からの音の侵入を防ぐことの出来る防音環境があると、さらにクオリティの高い配信や作品作りが出来ると思います。
VERY-Q HQP960 Booth 簡易防音室 アイボリー
バイノーラルマイクはどんなものがある?
バイノーラルマイクには、大きく分類してイヤホン型と耳型、ダミーヘッド型に分類されます。 主に国内経由で購入できるものをタイプ別に紹介していきます。
イヤホン型
その名の通り、一見イヤホンと何ら変わりのないデザインですが、耳に装着して>自分視点で音を収録するマイクになっています。
このタイプの利点は、別売りの専用スタンドを利用してダミーヘッド型と同じような客観視点での音を収録することも出来る上、イヤホンとしての使用も出来るため録音したサウンドをその場ですぐに確認できるという利点を持っています。
自分目線からの収録か相手目線化の収録かで使い分けることが出来る、リーズナブルで万能なモデルです。
Roland イヤホン一体型コンデンサー マイク CS-10EM
端子は通常と同じ3.5mmサイズのもので、録音用のものとで2系統の端子構造になっています。 そのためハンディーレコーダーとの併用をオススメします。 <
耳型
正式な分類かどうかは定かではないですが、後述のダミーヘッドと区別する為、便宜的にこの項目を作りました。
こちらはユニットの両端に人間の耳を模った疑似耳が付いており、マイクに音が入るまでの環境を限りなく人間のそれと近い仕様になっています。
youtubeなどでの配信者の中では、このタイプを使用している人口が多いように見受けられます。
3Dio(Free Spaceシリーズ)
3Dioはエントリーモデルの「Free Space」とスタンダードタイプ「Free Space XLR」、ハイエンドタイプの「Free Space ProⅡ」の3クラスに分かれています。
HEADREC BINAL2
ダミーヘッド型
KU-100
ダミーヘッド界で最大手にして最高価格のマイクと言えば、やっぱりコレなんじゃないでしょうか。
音源が左右を移動する時の感覚がリアルなのはもちろんですが、特にマッチを着火する時やドライヤーを近くにあてた時などは、日常生活で感じるソレとまさに同じと言って良いくらいです。
疑似耳の付いているダミーヘッド型は、耳かきを入れた時や耳の淵を触った時の感触がとてもリアルに伝わってきます。 コチラの動画でその様子が分かりやすく描かれています。(※イヤホン推奨!!)
また、ダミーヘッド構造による耳の位置関係からも、片耳ずつ交互にささやかれた時の感じもとてもリアルですね。
補足:ダミーヘッドとバイノーラルの違い
ここまで読んで頂いた方は薄々察しがついているかとは思いますが、ダミーヘッドマイクとバイノーラルマイクという言葉も混同されがちです。
前述で紹介したように、ダミーヘッドはマイクの種類を指す言葉で、バイノーラルは録音方式の事を指します。
バイノーラルマイクというのは、そのような録音が出来るマイクの事を総称して指す為、バイノーラルマイクという広い言葉の定義の中に、ダミーヘッドマイクという種類が存在する。
このような解釈で問題ないと思います。
マイクの形式と電源について
マイクにはダイナミックマイクと>コンデンサーマイクの2パターンに分かれ、収音できる音の範囲を示す指向性と呼ばれるタイプにも、双指向性/無指向性/単一指向性の3つに分類されます。
本記事で取り上げているバイノーラル用のマイクは、概ね無指向性のコンデンサーマイクに分類されるものが多く存在します。
コンデンサーマイクの特徴の一つと言われている『繊細で感度の高い収音性』に加えて、あらゆる角度の音を拾える無指向性を取り入れることで、人間の耳で聞く環境に近づけているワケですね。
どうやって選んだらいい?
紹介したマイクは、価格に幅があり過ぎてどれを選んだらいいか分からない方も多くいると思います。
予算や大きさな考慮に入れるのはもちろんですが、どれだけクリアなサウンドで収録出来るかという点も非常に重要です。
バランス接続とアンバランス接続について
音声を入力する接続方法に、バランス接続とアンバランス接続というものが存在します。 詳しい説明は割愛しますが、バランス接続はノイズに強いという傾向に対して、アンバランス接続はその特性上ノイズの侵入を許してしまいがちです。
前述で紹介した『CS-10EM』は手軽に使える利便性がある反面、アンバランス接続の為ノイズには弱い仕様なんです。
ノイズといっても、聞くに耐えないようなものではなく、耳を澄ませると僅かに聞こえる程度ではあります…が! 囁き声などが多く取り入れられるASMRというジャンルにおいて、この僅かなノイズがクオリティを左右すると言っても過言では無いのです。
多くの配信者が前項の耳型やダミーヘッドを取り入れるのは、耳を模した構造によって、よりリアル感のある音を収録できるだけでなく、 バランス接続による収録で、>極めてローノイズで収録出来る事も大きな理由として挙げられます。
ちなみに前項で取り上げた3Dioは過去アンバランス接続のモデルも販売されていたようです。 中古で購入される方は注意が必要かもしれません。
あとがき
バイノーラル録音の定義と、ASMRにオススメのマイクをご紹介しました。
この収録方法においての優れたマイクや環境というのは…
・クリアでリアルな収音環境
・外部からの音の影響を受けない(防音/遮音)
という点が挙げられると思います。
本記事で紹介したマイクは、価格の幅もかなり多くありますが、 耳型やダミーヘッド型までリアルな環境を求めていない方は、ハンディ型の録音デバイスを使ったステレオ収録も手軽で良いと思います。
誰でも簡単にトライできるASMRですが、その反面音への探求や奥深さが求められるのも大きな特徴ですね。
自分の予算と目的に合った機材選びの手助けになっていたら幸いです。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。 この記事が役に立ったと思ったら、是非他の記事にもお立ち寄りください!

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